毛/アンゴラ
アンゴラはアンゴラうさぎから刈り取った毛です。主な産地は中国・フランス等で、日本で一番多く使用されているのは中国産です。
アンゴラは繊維表面のスケールが少なく、繊維の太さが細く(12~15μ)、繊維自体に羊毛のような捲縮(クリンプ)がないため、滑りやすく毛抜けが生じ易い性質があります。
メリット
- ・保温性があります。
- ・水をはじく性質と湿気をよく吸収する性質をあわせ持っています。
- ・暖かみのある表面感です。
デメリット
- ・水の影響で収縮し易い性質があります。
- ・水分を含んだ状態で、摩擦やもみ作用が加わるとフェルト化*します。
- ・毛抜けし易い性質があります。
*〔フェルト化〕水分と揉み作用によって羊毛のスケールが絡み合ってフェルトのような厚みのある状態になる事です。
まめ知識
- ・アンゴラは、衣類害虫やカビの好きな蛋白質から出来ています。汚れやシミを除去して防虫剤を入れて保管しましょう。
- ・ニットは糸の撚りが甘く組織も密でないものが多いため、毛玉になりやすい性質があります。連続着用は避け、毛玉が出来た場合は市販の毛玉取り器やハサミ等でお手入れしながら着用しましょう。
- ・アンゴラは毛抜けが生じ易い性質があります。一緒に着用しているものに抜けた毛が付着した場合は、ブラシやテープ等での除去をお勧めします。(目立たない部分で変化がないか確認してから行って下さい)
- ・「アンゴラ兎」と「アンゴラ山羊」
一般的に「アンゴラ」と言われているのは、アンゴラ兎の毛の事です。
アンゴラ山羊の毛は「モヘヤ」と呼ばれています。