毛/モヘヤ
モヘヤはアンゴラ山羊から採取される毛です。主な産地は南アフリカ・アメリカ・トルコ・オーストラリア等です。また、モヘヤはキッドモヘヤ(仔山羊の毛)とアダルトモヘヤ(成山羊の毛)に分けられ、キッドモヘヤの方が繊維が細くソフトな風合いです。
モヘヤは断熱性があって吸湿性が高いことから、肌触りがさらっとしており爽やかで夏の服地としても混用されています。また、繊維表面が平滑で光沢感もあります。
メリット
- ・断熱性・吸湿性に富みます。
- ・光沢感があり滑らかです。
- ・さらっとした感触です。
デメリット
- ・水の影響で収縮し易い性質があります。
- ・水分を含んだ状態で、摩擦やもみ作用が加わるとフェルト化*します。
- ・ケンプという短くて硬い繊維が混じっており、クリーニングにより徐々に脱落していきます。
*〔フェルト化〕水分と揉み作用によって羊毛のスケールが絡み合ってフェルトのような厚みのある状態になる事です。
まめ知識
- ・モヘヤは、衣類害虫やカビの好きな蛋白質から出来ています。汚れやシミを除去して防虫剤を入れて保管しましょう。
- ・モヘヤは毛が硬いので、クリーニングを繰り返すうちにパンツ等の折目部分が破れる事があります。
- ・ニットは糸の撚りが甘く組織も密でないものが多いため、毛玉になりやすい性質があります。連続着用は避け、毛玉が出来た場合は市販の毛玉取り器やハサミ等でお手入れしながら着用しましょう。
- ・「アンゴラ山羊」と「アンゴラ兎」について。アンゴラ山羊の毛は「モヘヤ」、アンゴラ兎の毛は「アンゴラ」と表示します。